R30511更新追記と誤字の修正
今回は人生であんまりない「おじいちゃんからギターを譲り受けた」話です。
実際は譲られたのではなく、結果的に私の手元に来ただけの話なのですが…
さてさて、今回はこのギターの現状紹介をしてみましょうか。ちなみにシリーズ化するつもりなので気長に見ていただければ幸い至極。
おじいちゃんから受け継いだのはこのギター。早速この子の初期状態を観察してみましょう。
取り急ぎスタンドも段ボールで作ってみました。
見づらくて恐縮ですが横が”L”字で前から”A”字の構造になっています。
ギター詳細
ブランド:Montana
メーカー:名古屋帝国発明社
製作:東洋楽器製造株式会社(一瞬ヤマハと間違えてました)
製造年代:おおよそ1961年から1966年以前?
ギター種類:鉄線ギター(ダイナミックギター、スチールギターとも)
素材:不明
ギターの情報は本体にある分だけで調べてみてもこの子”その物”の情報が全くありません。ナンバー10って何だろう?しかも「to-yo- gakki seizo- kabusikigaisya(東洋楽器製造株式会社、以下親しみ込めて東楽と呼びます)」ですよ?
何が何だか…驚きと発見ばかりです。ちなみに東洋楽器製造株式会社について調べたことはこちらで。
勘違いというのもおかしな話ですがぱっと見、今回の”東洋楽器製造株式会社”と”日本楽器製造株式会社(現ヤマハ)”って似てませんか?この後にいろいろ書いてありますが間違ってみていたこともあってヤマハ関係のことが多く書いています…気づいてからも調べているのでご安心を
Montanaというブランドですが帝国発明社のブランドのようでOEM製品をブランド商品として販売していたようですね。OEM元は大体「矢入」、「高峰」がWeb上には見られますが東楽のものは情報少なし※1。しかも「Mede in Nippon」!これも他の物に見られない特徴でして、他のはというと「メイドインジャパン」とか「メイドインオカーパドジャパン(占領下時代の日本製ですね)」と書いてあります。
こんな感じでイレギュラーな”困ったちゃん”でいくら探せど見つからないものですから、悩んでいると「ヤマハ(当時は日楽)のものにNo.○代の のアコギがある!」ってことを見つけました。そうです、かの知る人ぞ知る(?)なダイナミックギターのシリーズです。Montanaに執着し過ぎてましたがよく考えればヤマハが作っているのだからそれで調べればよかったんですね。ヤマハギター黎明期時代のものでかなり親戚らしい顔ぶれのギタ達が見れましたがちょっと違うものばかり…ただおじいちゃんの年齢やギターのそっくりさんが多いことを考えるとこの辺の年代であることはなんとなく想像できました。もしかしたらこのNO10というのはヤマハのNO10のギターのことだったのかなーとも。
ちょっと話がそれますがヤマハの公式ページを見ると1966年に「記念すべき最初のホークギター…」とありますがホークでないそれ以前のアコギ製造自体は歴史がありそうです。ただ本ページの文面を見る限り、それまでのギターをコピーモデルであったかのような言い回しでして歴史が黒塗りにされてしまっている感覚。この一張りもその中で生まれたのでしょうから悲しさ寂しさを覚えました。それかヤマハ自体にも詳しい公式記録が残っていないのやもしれませんね。
てか調べすぎて目の下にクマが…いい加減閑話休題。
細かくギターを見てみましょう
外観を見たところやや傷んでいることがわかります。傷・割れ・へこみ・サビなど全部入りですね…ただ嬉しいことにギター機能としての損傷は皆無といってよく、よく聞くホークのそりや折れ、ボディーの割れやらパーツの欠損はなさそうです。ケースもあったのですがすでに経年劣化が進みおかしな開き方をしており、鍵もかかってしまっていました。それに鍵も消息不明。ただギター本体をしっかり保護していてくれましたね。
残念ではありますがケース本体は直せそうにないので写真と金具と採寸を取ってから破棄します(もしかしたら復元できるかも?)。
それともう一つ問題がありましてその…えっとワタクシ、ギター経験0(ゼロ)なんです。触ったことがあれば多少なりとも扱いがわかるものですが修理どころか演奏経験すらもなく、ちょっとした扱いなども知らぬまま貰ってしまったのでかなり経験値不足なのでデンヂャーな試みなわけなのですよ皆様。
ここで私がしたい&できそうな整備を書いておきましょう。今後の目標ですね。
1.全体の汚れ、ほこり取り
2.金属部品のザビ落とし、防錆
4.弦の張替え
3.木材部分の手入れ
5.調律
といった具合でしょうか。あくまで現段階ですのでやり方もまだ未確定ですけど壊すつもりは皆目ありません。絶対直して練習してやるんだい!あとおじいちゃんの意思を継
ぎたいのです!
「甘く切なく、心に沁みる音」が鳴り響くと成功ですね。
今回のシリーズは「初心者がなけなしのお金と知識で古き良きギターを直していく物語」になりそうです。
見出し思いでのこのギターこそこそばなし
おじいいちゃんが亡くなって、はや数年。まだ多く残る遺品の中からいくつか私が譲り受けることになったものの一つがこのギターです。生前何度かこのギターを誇らしげに「1番の宝物なんやで。」と饒舌なおじいちゃん。細かい経緯などは聞けませんでしたがそれでも大事そうにしていたのはよく覚えています。
おじいちゃんが使っていたすっかりサビと埃、あと汚れに埋もれつつある品々をきれいにして大事に使わせてもらうことにしているのです。その方が持ち主のいなくなったまだ使えるものたちにとっても良かれと思って…んっ?もちろん許可はもらっていますよ?!無断で取ってきたのではありませんからね。まあ、当のおじいちゃんの許可はもう得られませんが(涙)。
ただただ、大切に使わせてもらいたいです。
あとがき
記事中にリンクもありました「東洋楽器製造株式会社のMONTANOギターについて」の記事を公開してから大分たってしましました。シリーズにすると言いながらなかなか進まず申し訳ありません。
この記事自体はだいぶ前から書いていたのですが下書きに放置したままでおりました。
というのも「就活が~」とか「コ○ナウイルスが~」とか言い訳があるのですがみっともないので、公開が遅れたことにただただお詫び申し上げます。
新聞紙が時々登場しますが、作業時には大変重宝しますね。新聞の内容はブログの記事に関係ありませんので是非見なかったことにしてください(笑)
秋風に しのぶかの人 あの笑顔
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